“あなたを待つ魔法がここにある”
アートユニット「ガブリエル・ガブリエラ」が描く
精霊たちの物語『13月世の物語』に登場する
“魔法の〈 三種の指輪 〉”が
双子の彫金術師「ギメルガーデン」によりこの世に顕現する!
2日間の“奇跡の初コラボレーション展覧会”を開催します
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ガブリエル・ガブリエラ×ギメルガーデン特別企画展
アートユニット「ガブリエル・ガブリエラ」が描く
精霊たちの物語『13月世の物語』に登場する
“魔法の〈 三種の指輪 〉”が
双子の彫金術師「ギメルガーデン」によりこの世に顕現する!
2日間の“奇跡の初コラボレーション展覧会”を開催します
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ガブリエル・ガブリエラ×ギメルガーデン特別企画展
〖 GG × GG 〗展
会期:2026年3月21日(土)、3月22日(日)
時間:14:00〜18:00
会場:十三月世大使館(入場無料・予約不要)
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三種の指輪
初公開一点物の祝呪指輪〈 三種の指輪 〉は、
霊力が大変強いため、精霊達による封印を行い、
十三月世大使館にて2日間限定の特別公開となります。
ぜひこの機会にご高覧くださいませ。
〈三種の指輪〉限定13部の複製指輪は、
“死返彫”中央の〈冥界宝珠〉を封印し、
日常生活に支障が出ないように
お創りしておりますのでご安心くださいませ。
生命の樹から誕生した、
光の霊力を持つ紅い宝石
〈ルミア・ルブラ(生命の樹の樹液宝珠)〉が
あなたを幸福に導き
“ Wonder Child(本来の自分)”の
力を目覚めさせてくれる、
魔法の指輪です。
初回限定指輪は、
美しき神殿彫刻を施した宝石箱付き。
指輪とともに誕生する想い出達も、
箱の中に大切にお護りいたします。
⋆ ✺ ⋆⋆ ┈┈┈ ⋆⋆ ☪︎ ⋆⋆ ┈┈┈ ⋆⋆ ✴︎ ⋆
昨年20周年を迎えた。
大切にしているのは、
作品の背後にある「物語」をそっと想起させること。
形ある「物」を届けるだけでなく、
それを手にした先にある特別な体験や心の機微まで届くよう、
温度感のある表現を追求し続けている。
𝕏:GimmelGarden Tomohiro, GimmelGarden az
その他、うっとりして我を忘れてしまいそうになる
ギメルガーデン作品を多数、展示・販売いたします。
┈ ⋆⋆ ☪︎ ⋆⋆ ┈
「Meet Your Wonder Child!」をテーマに、
『13月世の物語』と名づけた“未来の神話”を、
精霊たちの物語として制作。
絵巻や浮世絵に連なる日本の「物語絵」の系譜を、
少女漫画の叙情と繊細な線で現代絵画へ昇華し、
2人で1つ画面に描く。
現在、〖13月世の白雪姫〗を制作中。
𝕏:Gabriel.Gabriela, Take Jun Ichiro, Poe et Yayo
林檎を持ってこちらに語りかけるのは
《霧の國》の死神フロイデ様
〖 13月世の白雪姫 〗の物語が始まります
— 魔法の秘薬にリンゴを浸けよう 永遠なる始まりがしみこむように —
《霧の國》の魔女トワルの一人娘 〖白雪姫〗のシンニードは
13歳の誕生日に、女王になることが定められていた。
トワルはシンニードに
「世界で一番美しいこ、世界で一番運が良いこ」
と言って育てたが、
遊びたい盛りのシンニードにとって、城は美しい檻だった。
よく見ると林檎には鍵穴が空いている。
不思議に思ったシンニードはフクロウを追って後をつけて行った。
すると、木の空(ウロ)にある「忘れられた月」という名の骨董屋に着いた。
肩にフクロウを乗せた「レスモネ」という名の魔法使いは、
シンニードに「鍵」を渡す。
鍵穴の付いた林檎に鍵を差し込んでみると、
シンニードは林檎の中に吸い込まれてしまった。
中は色のない白黒の《メアリーの部屋》。
アップルティーの香りとともに現れた少女メアリーは、
《霧の國》の外にも豊かな世界があることを教え、こう告げる。
「迷ったら、〈楽しそうなドア〉を選ぶこと」
3度目にメアリーの部屋に訪れると、そこにメアリーはおらず、
三つの扉だけがあった。
その一つの扉を開けると、そこは海の中だった。
深い海は《子守歌の国》と呼ばれ
溺れて気を失ったシンニードは
〈揺籃歌の林檎〉の気球に助けられる
〈揺籃歌の林檎〉の気球の旅の間に
3歳の子どもの姿に戻ったシンニードは
光の精霊たちが棲む
《金色野原》に辿り着く。
“友だち”を知らない彼女に
幼い精霊たちは手を差し伸べ
やさしく微笑む
そして、ひとつの林檎を贈る──
それは〈友情の林檎〉
シンニードは初めて
食べ物を「おいしい」と思った
金色野原で、幼い光の精霊たちに囲まれ、
シンニードは穏やかな日々を過ごしていた。
アリのダリズは、光の線で椅子や家を創る魔法で皆を喜ばせていた。
シンニードもまた、土や花で人形を作り、歌でそれらを動かす魔法が使えた。
二人の魔法は夜明けとともに消えるため、毎日が儚い祝祭だった。
そんなある日、
《金色野原》は濃い霧に包まれる。
《霧の國》の使者たちが現れ、“王女シンニード”を連れ戻しに来たのだ。
触れられた精霊や植物は白い宝石へと白化し、野原の光は奪われて闇に変わる。
ダリズは空中に光のシェルターを描き、
皆を《露鐘草の草原》へ避難させる。
そこには薬効をもつ露鐘草と、
預言の夢を視る精霊ライラの守護があった。
毛虫の王子ピッピも〈カナンカの鏡〉で魔力を跳ね返しながら命懸けで戦ったが、
シンニードを庇って白化してしまった。
女神チェーニは“時の魔法”で
ピッピの身体が朽ちるのを止め、
〈硝子の棺〉に納めた。
雨は雪へと変わり、静かに降り続け、
《金色野原》は真っ白になってしまった。
その夜、
エリザベス鳥のプップは時祷書から〈三種の指輪〉の記述を見付ける。
「〈三種の指輪〉があれば、白化したピッピを元に戻せるかもしれない」
シンニードはチェーニに抱かれ、〈冒険の林檎〉を授かる夢を見た。
目覚めると枕元には林檎があった。
ダリズもチェーニから〈三種の指輪〉を探すように告げられる夢を見る。
朝、〈冒険の林檎〉は2人の言霊に応えて宙に浮き、旅の始まりを告げた。
〈冒険の林檎〉に導かれ海辺へ来た二人は、
逢魔時に沈む“光の道”が階段となるのを降り、
宝石のような海の生き物が住む《宝箱の海》へ辿り着く。
そこで出逢うのが、
5歳の姿のまま成長を止めた桃海月の少女ロココと、
真珠色の幼い龍ローパー。
二人は海の魔女マーヤに育てられていた。
海底には悪魔ギーアが棲み、
海の命をさらって宝石や不老長寿の薬へ変え、
世界の輝きを奪っていた。
マーヤは、〈三種の指輪〉が《ギーアの館》の宝箱に眠ること、
そして海を護るためギーアを討つことをダリズに託し、魔法の剣を渡す。
ロココも案内役として同行し、
三人は深海の《ギーアの館》へ向かった。
ギーアは“瞳”の光で宝石に変える恐ろしい魔力があるため、
ダリズは鎧と盾を創り戦う。
ロココを守ろうとしたローパーは
瞳の光に射抜かれ宝石となり、固まってしまった。
ロココは号泣し、ギーアに見つかってしまう。
するとマーヤが援護に登場し、
その隙を突いてダリズはギーアにとどめを刺した。
剣は砕け、
ギーアの尻尾は“瞳の紋章のある三又槍”となり、
ダリズはそれを手にした。
館の13番目の部屋で宝箱が見つかり、
三又槍を鍵として開くと、
三つに分かれた〈三種の指輪〉が現れる。
指輪を完成させるには、
失われた“冥界/地上界/天界”それぞれに必要なものがあると示され、
旅はさらに連なる。
ロココはローパーを甦らせるため、二人と共に進む決意を固める。
見上げると、
ギーアの館の天井に描かれた「生命の樹」の絵から
一筋の光が差し込んでいた。
天井の絵を押すと、3人は、眩い光に包まれた。
天井の絵は、隠し扉になっており、
扉の外にでると、遠くに大きな枯れ樹が見えた。
そこは、天使アル(アマリエル・ムーンダーナ)が棲む《イツの國》だった。
3人が枯れ木に近づくと、枯れ木となった《生命の樹》に、
天使アルはポツンと座っていた。
アルは、消え入りそうな声で話はじめた。
「《イツの國》は、美しい鳥たちの楽園だった。
大きく広々と葉を茂らせた生命の樹には、美しい花が咲き、
その花は楽園の鳥たちになった。
私の心の友“双頭の命命鳥(みょうみょうちょう)”
妙音鳥達と歌い、私たちは幸せに暮らしていた。
しかし、愛する鳥たちは、《12月世》の人間達による戦争に使われ殺され、自然破壊により亡くなってしまった。」
白雪姫シンニードとアリのダリズは、力を尽くし魔法をかけ、
かつての美しい鳥達と花々溢れる生命の樹を蘇らせた。
天使アルは立ち上がり、
蘇った花々や鳥達と共に歌い始め、ロココは鳥たちと踊った。
美しい声は《イツの國》に響き渡ってゆく。
しかし、その魔法は朝日が昇ると消えてしまった。
《生命の樹》にはたったひとつの〈分かち合いの林檎〉と、
一雫の紅い樹液《ルミアルブラ》が輝いていた。
天使アルはその林檎をシンニードとダリズとロココに差しだし、みんなで分け合って食べた。
〈ルミアルブラ〉を〈三種の指輪〉にかざすと
紅い宝石は磁石のように指輪の《地上界》部分に嵌った。
天使アルは“鳥達と生命の樹・永遠の理想郷”復活のために、旅の仲間に加わった。
シンニード、ダリズ、ロココ、アルの4人は、〈冒険の林檎〉に導かれ、砂漠に着いた。
見渡す限り何も見えない砂漠の中で、アルは話した。
「アメンティ神殿は、“隠された場所”にある、という言い伝えがある。
・・でも、この砂漠には、隠す場所はなさそうね・・」
すると、天空からシャラシャラと不思議な音が響いた。
4人が見上げると、巨大なカーテンのようなオーロラが降りてきた。
みんな口を開けたまま美しいオーロラに見とれていると、
オーロラの中から美しい光の神殿《アメンティ神殿》が現れた。
神殿には、双子の猫“シュレーとディンガー”が棲んでいた。
シュレーとディンガーは、語った。
「昔、私たちは《12月世》に双子の猫として生まれたが人間に捕まり、シュレーは殺されてしまった。 シュレーは《黄泉の国》で暮らし、生き残ったディンガーは、シュレーのそばにいるために、《黄泉の国》の境界に“隠された場所”として存在する、《アメンティ神殿》に住んだ。」
そして2人は、12月世の人間たちにより“悲しい死を遂げた動物たちの御霊”と、
《黄泉の国》から授かった宝石〈冥界宝珠〉を護っていた。
三つの部分に分かれていた〈三種の指輪〉と〈冥界宝珠〉を《アメンティ神殿》の祭壇に置き
シュレーとディンガーが息を吹きかけると、
バラバラになっていた指輪は、空中でひとつの完成体となった。
天使アルは、広い砂漠に、星の数ほどに広がる“動物たちの御霊”と墓を眺めていた。
「ここはあまりに悲しい想いに満ちている」
アルは、真珠の涙を落とし、天空のオーロラの中でレクイエムを歌った。
砂漠に広がる無数の光は、
鎖から解かれたように天に向かい飛び立ち、
オーロラは闇に溶けるようになくなると、
《アメンティ神殿》も不思議な双子の猫“シュレーとディンガー”も消えていた。
空には、静かに満天の星々が瞬いた。
本展では、物語〖13月世の白雪姫〗の中で白雪姫シンニードが手に入れる
“永遠の命を与える魔法の指輪”〈 三種の指輪 〉を初公開。
そして、複製限定指輪13点を受注販売いたします。
また、ギメルガーデンの“錬金術師の書斎”を思わせる魔術的造形作品と、
ガブリエル・ガブリエラの物語を一望できる新作を含めた作品も、
併せて展示販売いたします。
悠久の物語時空を絵画と造形で存分に愉しめる2日間。
あなたのお部屋に、
“物語への扉をひらく魔法”をどうぞお迎えください。
三種の指輪
〈 三種の指輪 〉は、┈ ⋆⋆ ☪︎ ⋆⋆ ┈
冥界・地上界・天上界を現す3つの彫刻から成る指輪です。
指先の《冥界》部分にある
“死返彫(まかるかえしぼり)”中央の
〈冥界宝珠
(死返の玉、
生玉(いくたま)、
道返(ちかえし)の玉)〉には、
死者をも蘇らせる強靭な霊力が宿っていると謂れています。
指輪中央〈地上〉部分にある
ヴェシカパイシス(目玉型)中央紅い宝石は、
生命の樹の樹液から誕生した〈ルミア・ルブラ〉。
この宝石が融合することにより、
死者のみならず、
人形、アンドロイド、動物、あらゆるものに
“永遠の命を授けることができる魔法の指輪”
になったと謂れています。
ー 『13月世の時祷書』より
初公開一点物の祝呪指輪〈 三種の指輪 〉は、
霊力が大変強いため、精霊達による封印を行い、
十三月世大使館にて2日間限定の特別公開となります。
ぜひこの機会にご高覧くださいませ。
〈三種の指輪〉限定13部の複製指輪は、
“死返彫”中央の〈冥界宝珠〉を封印し、
日常生活に支障が出ないように
お創りしておりますのでご安心くださいませ。
生命の樹から誕生した、
光の霊力を持つ紅い宝石
〈ルミア・ルブラ(生命の樹の樹液宝珠)〉が
あなたを幸福に導き
“ Wonder Child(本来の自分)”の
力を目覚めさせてくれる、
魔法の指輪です。
初回限定指輪は、
美しき神殿彫刻を施した宝石箱付き。
指輪とともに誕生する想い出達も、
箱の中に大切にお護りいたします。
⋆ ✺ ⋆⋆ ┈┈┈ ⋆⋆ ☪︎ ⋆⋆ ┈┈┈ ⋆⋆ ✴︎ ⋆
✧ 作品紹介 ✧
✦ ギメルガーデン(GimmelGarden) ✦
彫金師の兄妹による制作ユニット。昨年20周年を迎えた。
大切にしているのは、
作品の背後にある「物語」をそっと想起させること。
形ある「物」を届けるだけでなく、
それを手にした先にある特別な体験や心の機微まで届くよう、
温度感のある表現を追求し続けている。
𝕏:GimmelGarden Tomohiro, GimmelGarden az
![]() |
| 真鍮、銀製ブックマーク「Veste Celeste 」 真鍮製鉛筆キャップ「微睡の塔」 |
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| 銀製、石:アクアオーラ ペンダント「Veritista Anastasis」 |
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|
石:カーネリアン、ブルーアパタイト ランタン型ブックマーク 「Luce Guida」, 「Luce Guida Notte」 |
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| 石:アクアオーラ ペンダント「星霜千里眼」 真鍮製/銀製 |
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| 真鍮製フライス絵「Navigazione Alma」 |
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| 真鍮、ガラス、コルク 「大事に保存瓶」 |
その他、うっとりして我を忘れてしまいそうになる
ギメルガーデン作品を多数、展示・販売いたします。
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✦ ガブリエル•ガブリエラ(Gabriel.Gabriela) ✦
武 盾一郎とポオ エ ヤヨによるアートユニット。「Meet Your Wonder Child!」をテーマに、
『13月世の物語』と名づけた“未来の神話”を、
精霊たちの物語として制作。
絵巻や浮世絵に連なる日本の「物語絵」の系譜を、
少女漫画の叙情と繊細な線で現代絵画へ昇華し、
2人で1つ画面に描く。
現在、〖13月世の白雪姫〗を制作中。
𝕏:Gabriel.Gabriela, Take Jun Ichiro, Poe et Yayo
〖 13月世の白雪姫 〗
✥ 序章 ✥
§ 死神と眷属
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『時計仕掛けの林檎』 369×267mm 2021年 ペン、グワッシュ、雲母、インク、パステル、墨、スワロフスキー、アルシュ紙 |
林檎を持ってこちらに語りかけるのは
《霧の國》の死神フロイデ様
〖 13月世の白雪姫 〗の物語が始まります
— 魔法の秘薬にリンゴを浸けよう 永遠なる始まりがしみこむように —
✥ 《霧の國》から《金色野原》へ ✥
§ 闇の精霊たちが棲む《霧の國》。魔女トワルと白雪姫シンニード。
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|
聖母子像 — 霧の國の魔女トワルと白雪姫シンニード — 206×156mm(楕円) 2025年 ペン、顔料インク、スワロフスキー、グワッシュ、雲母、アルシュ紙 |
《霧の國》の魔女トワルの一人娘 〖白雪姫〗のシンニードは
13歳の誕生日に、女王になることが定められていた。
トワルはシンニードに
「世界で一番美しいこ、世界で一番運が良いこ」
と言って育てたが、
遊びたい盛りのシンニードにとって、城は美しい檻だった。
§ 「忘れられた月」という名の骨董屋
ある日、窓の外から真っ白なフクロウが真っ赤な林檎を持ってきた。よく見ると林檎には鍵穴が空いている。
不思議に思ったシンニードはフクロウを追って後をつけて行った。
すると、木の空(ウロ)にある「忘れられた月」という名の骨董屋に着いた。
肩にフクロウを乗せた「レスモネ」という名の魔法使いは、
シンニードに「鍵」を渡す。
§ 《メアリーの部屋》
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| メアリーの部屋で始まりの扉は開く 99×59mm 2023年 グアッシュ、雲母、ペン、スワロフスキー、アルシュ紙 |
鍵穴の付いた林檎に鍵を差し込んでみると、
シンニードは林檎の中に吸い込まれてしまった。
中は色のない白黒の《メアリーの部屋》。
アップルティーの香りとともに現れた少女メアリーは、
《霧の國》の外にも豊かな世界があることを教え、こう告げる。
「迷ったら、〈楽しそうなドア〉を選ぶこと」
3度目にメアリーの部屋に訪れると、そこにメアリーはおらず、
三つの扉だけがあった。
その一つの扉を開けると、そこは海の中だった。
§ 《子守歌の国》
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| 子守歌の国 331×227mm 2022年 インク、ペン、グワッシュ、パステル、雲母、アルシュ紙 |
深い海は《子守歌の国》と呼ばれ
溺れて気を失ったシンニードは
〈揺籃歌の林檎〉の気球に助けられる
〈揺籃歌の林檎〉の気球の旅の間に
3歳の子どもの姿に戻ったシンニードは
光の精霊たちが棲む
《金色野原》に辿り着く。
§ 《金色野原》
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| In Fairyland ― “ 友情の林檎 ”を贈る《金色野原》の小さな精霊たち ― 230×230mm 2025年 グワッシュ、顔料インク、ペン、雲母、アルシュ紙 |
“友だち”を知らない彼女に
幼い精霊たちは手を差し伸べ
やさしく微笑む
そして、ひとつの林檎を贈る──
それは〈友情の林檎〉
シンニードは初めて
食べ物を「おいしい」と思った
✥ 〈三種の指輪〉を求めて ✥
§ 《霧の國》の襲来
金色野原で、幼い光の精霊たちに囲まれ、
シンニードは穏やかな日々を過ごしていた。
アリのダリズは、光の線で椅子や家を創る魔法で皆を喜ばせていた。
シンニードもまた、土や花で人形を作り、歌でそれらを動かす魔法が使えた。
二人の魔法は夜明けとともに消えるため、毎日が儚い祝祭だった。
そんなある日、
《金色野原》は濃い霧に包まれる。
《霧の國》の使者たちが現れ、“王女シンニード”を連れ戻しに来たのだ。
触れられた精霊や植物は白い宝石へと白化し、野原の光は奪われて闇に変わる。
ダリズは空中に光のシェルターを描き、
皆を《露鐘草の草原》へ避難させる。
そこには薬効をもつ露鐘草と、
預言の夢を視る精霊ライラの守護があった。
毛虫の王子ピッピも〈カナンカの鏡〉で魔力を跳ね返しながら命懸けで戦ったが、
シンニードを庇って白化してしまった。
女神チェーニは“時の魔法”で
ピッピの身体が朽ちるのを止め、
〈硝子の棺〉に納めた。
雨は雪へと変わり、静かに降り続け、
《金色野原》は真っ白になってしまった。
その夜、
エリザベス鳥のプップは時祷書から〈三種の指輪〉の記述を見付ける。
「〈三種の指輪〉があれば、白化したピッピを元に戻せるかもしれない」
シンニードはチェーニに抱かれ、〈冒険の林檎〉を授かる夢を見た。
目覚めると枕元には林檎があった。
ダリズもチェーニから〈三種の指輪〉を探すように告げられる夢を見る。
朝、〈冒険の林檎〉は2人の言霊に応えて宙に浮き、旅の始まりを告げた。
§ 《宝箱の海》と《ギーアの館》
![]() |
| 宝箱の海 ― 悪魔ギーアの館にて ― 〈限定13部ジクレー版画〉 237×168mm スワロフスキー®加飾/手仕上げ |
〈冒険の林檎〉に導かれ海辺へ来た二人は、
逢魔時に沈む“光の道”が階段となるのを降り、
宝石のような海の生き物が住む《宝箱の海》へ辿り着く。
そこで出逢うのが、
5歳の姿のまま成長を止めた桃海月の少女ロココと、
真珠色の幼い龍ローパー。
二人は海の魔女マーヤに育てられていた。
海底には悪魔ギーアが棲み、
海の命をさらって宝石や不老長寿の薬へ変え、
世界の輝きを奪っていた。
マーヤは、〈三種の指輪〉が《ギーアの館》の宝箱に眠ること、
そして海を護るためギーアを討つことをダリズに託し、魔法の剣を渡す。
ロココも案内役として同行し、
三人は深海の《ギーアの館》へ向かった。
ギーアは“瞳”の光で宝石に変える恐ろしい魔力があるため、
ダリズは鎧と盾を創り戦う。
ロココを守ろうとしたローパーは
瞳の光に射抜かれ宝石となり、固まってしまった。
ロココは号泣し、ギーアに見つかってしまう。
するとマーヤが援護に登場し、
その隙を突いてダリズはギーアにとどめを刺した。
剣は砕け、
ギーアの尻尾は“瞳の紋章のある三又槍”となり、
ダリズはそれを手にした。
館の13番目の部屋で宝箱が見つかり、
三又槍を鍵として開くと、
三つに分かれた〈三種の指輪〉が現れる。
指輪を完成させるには、
失われた“冥界/地上界/天界”それぞれに必要なものがあると示され、
旅はさらに連なる。
ロココはローパーを甦らせるため、二人と共に進む決意を固める。
見上げると、
ギーアの館の天井に描かれた「生命の樹」の絵から
一筋の光が差し込んでいた。
天井の絵を押すと、3人は、眩い光に包まれた。
天井の絵は、隠し扉になっており、
扉の外にでると、遠くに大きな枯れ樹が見えた。
§ 《イツの國》の《生命の樹》
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| 生命の樹にて ― 天使アルと鳥たちの祝福のうた ― 301×196mm 2025年 グワッシュ、雲母、ペン、顔料インク、スワロフスキー、アルシュ紙 |
そこは、天使アル(アマリエル・ムーンダーナ)が棲む《イツの國》だった。
3人が枯れ木に近づくと、枯れ木となった《生命の樹》に、
天使アルはポツンと座っていた。
アルは、消え入りそうな声で話はじめた。
「《イツの國》は、美しい鳥たちの楽園だった。
大きく広々と葉を茂らせた生命の樹には、美しい花が咲き、
その花は楽園の鳥たちになった。
私の心の友“双頭の命命鳥(みょうみょうちょう)”
妙音鳥達と歌い、私たちは幸せに暮らしていた。
しかし、愛する鳥たちは、《12月世》の人間達による戦争に使われ殺され、自然破壊により亡くなってしまった。」
白雪姫シンニードとアリのダリズは、力を尽くし魔法をかけ、
かつての美しい鳥達と花々溢れる生命の樹を蘇らせた。
天使アルは立ち上がり、
蘇った花々や鳥達と共に歌い始め、ロココは鳥たちと踊った。
美しい声は《イツの國》に響き渡ってゆく。
しかし、その魔法は朝日が昇ると消えてしまった。
《生命の樹》にはたったひとつの〈分かち合いの林檎〉と、
一雫の紅い樹液《ルミアルブラ》が輝いていた。
天使アルはその林檎をシンニードとダリズとロココに差しだし、みんなで分け合って食べた。
〈ルミアルブラ〉を〈三種の指輪〉にかざすと
紅い宝石は磁石のように指輪の《地上界》部分に嵌った。
天使アルは“鳥達と生命の樹・永遠の理想郷”復活のために、旅の仲間に加わった。
§ 「隠された場所」にある《アメンティ神殿》
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| アメンティ神殿を護る双子猫“シュレーとディンガー” 〈限定13部ジクレー版画〉 237×168mm スワロフスキー®加飾/手仕上げ |
シンニード、ダリズ、ロココ、アルの4人は、〈冒険の林檎〉に導かれ、砂漠に着いた。
見渡す限り何も見えない砂漠の中で、アルは話した。
「アメンティ神殿は、“隠された場所”にある、という言い伝えがある。
・・でも、この砂漠には、隠す場所はなさそうね・・」
すると、天空からシャラシャラと不思議な音が響いた。
4人が見上げると、巨大なカーテンのようなオーロラが降りてきた。
みんな口を開けたまま美しいオーロラに見とれていると、
オーロラの中から美しい光の神殿《アメンティ神殿》が現れた。
神殿には、双子の猫“シュレーとディンガー”が棲んでいた。
シュレーとディンガーは、語った。
「昔、私たちは《12月世》に双子の猫として生まれたが人間に捕まり、シュレーは殺されてしまった。 シュレーは《黄泉の国》で暮らし、生き残ったディンガーは、シュレーのそばにいるために、《黄泉の国》の境界に“隠された場所”として存在する、《アメンティ神殿》に住んだ。」
そして2人は、12月世の人間たちにより“悲しい死を遂げた動物たちの御霊”と、
《黄泉の国》から授かった宝石〈冥界宝珠〉を護っていた。
三つの部分に分かれていた〈三種の指輪〉と〈冥界宝珠〉を《アメンティ神殿》の祭壇に置き
シュレーとディンガーが息を吹きかけると、
バラバラになっていた指輪は、空中でひとつの完成体となった。
天使アルは、広い砂漠に、星の数ほどに広がる“動物たちの御霊”と墓を眺めていた。
「ここはあまりに悲しい想いに満ちている」
アルは、真珠の涙を落とし、天空のオーロラの中でレクイエムを歌った。
砂漠に広がる無数の光は、
鎖から解かれたように天に向かい飛び立ち、
オーロラは闇に溶けるようになくなると、
《アメンティ神殿》も不思議な双子の猫“シュレーとディンガー”も消えていた。
空には、静かに満天の星々が瞬いた。
















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