霧の國の使者・片目のシャーデン
幻獣バラッチュと共に現れる時、それは帰れぬ夢の入口
“針靴”の足音が運命を縫い、闇鞭〈Engelskuss〉が魂を奪う
幻獣バラッチュと共に現れる時、それは帰れぬ夢の入口
“針靴”の足音が運命を縫い、闇鞭〈Engelskuss〉が魂を奪う
霧の国の使者〈片目のシャーデン〉
霧より現れ、霧に還る
三つの世界の“薄明”を司る者
片目のシャーデンは、死と静寂の間に咲く一輪の華
彼女のもう一つの眼は、誰かが隠し持っている
履いているのは「針靴」──
運命を穿ち、記憶を縫い付ける
手に握るは闇鞭、名を〈Engelskuss(エンゲルス・クス)〉
“天使のキス”と呼ばれ
その一撃は心臓を甘く射抜き、魂を静かに攫ってゆく
彼女が騎乗するのは、
霧から生まれた六本足の一角獣〈バラッチュ〉
死者の道を縫う幻想の獣
シャーデンの微笑みは
「許し」か、「死の前触れ」か
ただひとつだけ、確かなことがある
彼女の「キス」を受けた者に
もはや悲しみは訪れない
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