物語絵《A Clockwork Apple(時計仕掛けの林檎)》




— 魔法の秘薬にリンゴを浸けよう

永遠なる始まりがしみこむように —




1954年6月7日 ひとつの物語が終わり

新たな物語にいのちが吹きこまれる



霧の國に棲む 美しき“死神フロイデ”と

霧の國の眷属“エノクとイリア”の最新作


13月世に伝わる『もうひとつの白雪姫』の物語” Dr. Snow White ”
シリーズ第一作目

《A Clockwork Apple(時計仕掛けの林檎)》





2021年12月4日(土)〜
ギャラリー13月世大使館にて初公開!

詳細はギャラリー13月世大使館のホームページにて


作品サイズ:369×267mm
ペン グワッシュ 雲母 インク パステル 墨 スワロフスキー(アルシュ紙)
 



<背景となるストーリー>

1954年6月7日、一人の天才数学者が自殺をする。
ナチスドイツの暗号エニグマを解読したコンピュータ生みの親、アラン・チューリング。
彼の遺体のそばには齧られた林檎が落ちていた。

生前彼は「白雪姫」の物語のファンだった。
とりわけ、魔法使いとなった継母が林檎に毒薬を染み込ませるシーンが好きだと話していたという。

“Dip the apple in the brew.Let the Sleeping Death seep through.”
「​​魔法の秘薬にリンゴを浸けよう 永遠なる眠りがしみこむように」

また、アラン・チューリングは同性愛者だった。当時同性愛は犯罪だったことも彼を追い詰めてしまった原因であったのは間違いないであろう。


アラン・チューリングの好きだった白雪姫のセリフが反転し、
もうひとつの白雪姫の物語《Dr. Snow White》が始まる。

— 魔法の秘薬にリンゴを浸けよう 永遠なる「始まり」がしみこむように —

林檎を差し出す人物は【霧の國】の死神フロイデ。
絵の背景に描かれた家はアラン・チューリングの家であり、描かれた月の形は1954年6月7日アランチューリングがこの世を去った日の月齢と同じである。


アラン・チューリングは自殺をしていなかった。
死神フロイデによって魂が連れ去られたのであった。



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